もしかして私、こじらせてます?

東京女子物語🗼この物語はフィクションです。

銀座のナンパ師とアフターに行った話

サカベンに連れていかれた先はおしゃれなバーでも普通のラブホテルでもなかった。「レンタルルーム ラブホ」というところだった。

 
最初看板を見たときは「レンタルルーム」としか書いてなかったから、時間貸しのただのレンタルルームかな?と思っていた。
 
受付で会計を済ませ、部屋へ向かう。
受付から部屋へ向かう道中、階段があった。階段や歩きにくいところがある度に「大丈夫?」と言わんばかりに手を差し伸べてくるのがシャクだった。あんたは王子様か。
 
黒色のドアを開けると薄暗い照明の中、安そうなポリエステル製のベッドが真正面に存在していた。他にはシャワーがあるだけで、トイレは廊下にあり共有トイレだった。腰をかけるところがベッドしかない。果たしてこのベッドは清潔なのだろうか。色々な人の液がついているんだろうな。
 
 
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座る場所がベッドの上しかない現実と緊迫した尿意に襲われ、1回頓挫。トイレへ。共有トイレはわたしが思っているよりもきれいだった。部屋は満室だったけど人が居る様子も女の人の声も聞こえない。もしかしたら本当にただのレンタルルームなのかもしれない...!
 
 
しかしサカベンの居る部屋に戻ったらそんな幻想は一気に打ち砕かれた。ドアを開けたら、サカベンはベッドの上に横になっていた。所在無げにうろうろする私に「座れば?」と言ってきた。ベッドの端に座った。
 
お酒が弱いのか疲れているのかスヤスヤと寝息を立てながらサカベンは寝始めた。その隙に逃げようかと思ったけれど、当方方向音痴なためどこが出口なのかわからない。いま来た道も覚えていない。方向音痴がこんなにも損なんて。
 
そんなことをしているうちにサカベンは眠りから目を覚ましてしまった。その後は相変わらずつまらない話をして、お酒を嗜んだ。その間何度か胸を触られたり、腰やお尻を触られたりした。ここでわかったのだがサカベンには「雰囲気」というものはないようだ。唐突におさわりを始める。その様は猿の毛づくろいのようだった。
 
その後もtouch&Noを繰り返した。最終的には「お手てで許してください」と懇願するもサカベンがひとりで勝手に盛り上がって最後の最後まで済ませてしまった。
 
いい大人なのになにをしているのだろう。あんなつまらない男がドヤ顔で語る”おれの経験人数”の1人になってしまったことを悔やむ。
 
 
それからと言うものサカベンから連絡は一通もない。
 
 
【結論】ナンパには、もう付いていかないぞ!